「売り上げは80%減」コロナ禍に見た飲食業界の絶望。聖火は希望を灯せるか

コロナ禍によって、さまざまな業界が大きな影響を受けた。特に緊急事態宣言や自粛ムードにおける飲食業界へのダメージは大きい。それは関西大手の「がんこフードサービス」も例外ではない。 寿司・和食からとんかつ、うどん、そば……など、大阪で数多くの飲食店を経営する「がんこフードサービス」代表取締役の⼩嶋達典さんは会社の経営状況や飲食業に関わる人々、お客さんたちの様子を通じて、コロナ禍の社会をどう見ているのか。また、小嶋さんの目には、聖火リレーがどのように映っているのか。その思いを伺った。

がんこフードサービス株式会社の小嶋達典社長 がんこフードサービス株式会社の小嶋達典社長

売り上げ80%減、損益を1円でも減らすための試行錯誤

緊急事態宣言が明けて数週間、感染者数は拡大。新型コロナ対策の特別措置法として新たに設けられた「まん延防止等重点措置」が発令され、聖火リレーは縮小されることになった。 影響を受けているのは当然聖火リレーだけではない。飲食業界も依然として不況の嵐に襲われている。最も厳しい局面に立たされたのは、一度目の緊急事態宣言のときだと⼩嶋さんは語る。 「緊急事態宣言が出た直後、売上は前年比で約80%落ちました。時期的にも、歓送迎会や宴会が多いタイミングでしたから、そこの売り上げがなくなってしまったのは大きな痛手でしたね」 その後、Go To トラベルによって客足が戻ってきたものの、そう簡単に問題が解決するわけでもない。

昭和40年にオープンした1号店舗の十三寿司店 昭和40年にオープンした1号店舗の十三寿司店

「お客様がGo Toトラベルキャンペーンを使う場合、ネットから予約してくださるんですけど、これだとサイト側に手数料を支払わないといけない。飲食業なんてただでさえ利益の幅が狭いのに、1000円の売り上げに対して、手数料100円とか取られていたらほぼ利益ないですから」 働きたいと言う従業員を働かせることができないもどかしさが一番辛かったと語る小嶋さん。しかし、そんな苦境に立たされる中でも、がんこフーズは希望の光を見つけ出そうと試行錯誤を繰り返した。

「うまくいかへん中でも、前向いていくしかないやろ」

「まずは損益を1円でも下げようといろいろな見直しをしました。今まで街中に置いていた看板もほとんど撤去したんです。プロモーションをやらなければ売り上げも伸びない。けれど今の時代、看板を見てお店に来るお客さんってそんなに多くない。こういう状況だからこそ広告の打ち方を見直すきっかけにはなりました。 あとは、ワンコイン弁当。最初は期間限定……2ヶ月間くらいのイメージで始めたんです。そしたら5月のゴールデンウィークに1日で8800個も売れた。もうそうなったらやめられないですよね。本当はもう少し原価を下げたかったけど、今まで食べてくれていた人たちをがっかりさせたくなかったから、そこは社員と相談しながら試行錯誤しつつ続けることになりました」 苦しい状況が続く中でも、「がんこフーズ」はできることを前向きにやってきた。そう言うと、小嶋社長は「うまくいかへんことばっかやけど、前向いていくしかないやろ。そう考えなしゃあないもん」と笑う。 2021年4月1日からは、名神高速道路 吹⽥サービスエリア(上下線)の運営を⼿がけることとなった。コロナ禍から1年が過ぎ、飲食業のほかにもさまざまな分野にチャレンジしている。

2021年4月から手がける吹田SA(上り) 2021年4月から手がける吹田SA(上り)

真面目にやってるお店ほどバカを見てしまう状況が気になる

大阪では、コロナ禍から1年が経ってようやく、事業規模に応じて補助を受けられるようになった。また、4月5日から緊急事態宣言に準じる「まん延防止等重点措置」が適用され、自治体の職員による飲食店などへの「見回り」も始まった。 「正直、そこに金かける必要あるんかな? と疑問には思います。1ヶ月で大阪の全店舗見回れるわけでもないだろうし、見回りされた店だけ損をする、みたいな構図になってしまうのもよくない。そもそも、僕は営業をしているお店を頭ごなしに否定したくはないです。 だって、その店にも経営や従業員の生活があるわけだから。ただ、真面目にやってる店ほどバカを見るような状況なのは気になりますよね。お金かけて仕切りのアクリル板やCO2センサー、高い換気扇なんかを導入して、そうやって営業しているお店が、していないお店と同じ条件で閉めさせられてしまうのは、なんだかなあ、と」

聖火リレーを通じて、小さくても希望の光を見つけたい

まだまだ飲食業界は逆風が吹く中、東京オリンピックが始まろうとしている。小嶋社長は、聖火に対して「やるべきだ」と強く語る。 「こういう暗いときだらこそやるべきだと思うんですよ。今回大阪は無観客でやるって言っているけど、それでもかまへんって思えた。辛いことばかりの世の中で、聖火は希望の光だと思える。だって見たらなんかワクワクするじゃないですか。 別に愛国心とかそんなたいそうなものじゃないけど、オリンピックっていう大きな大会で同じ国に住む人たちが一等賞取ったら嬉しいもんね。PCR検査をするとか、海外の観客は入れないとか、選手村を適切に運営するとか、そういう対処がちゃんとできるならやるべきだと思うんですよ、今こそ」 苦しいときこそ、明るい未来を想像したい。小嶋さんの思いは一貫している。 「とりあえず今は耐えるしかないな。でも、その中で元気になる種は見つけておく。今のうちじゃないと見つからない種もあるだろうから。東京オリンピックだって、今を逃したら僕たちが生きてるうちには、日本で聖火持って走ってる姿なんて見れないだろうし。 お店の経営も、今後どうなっていくかは全くわからん。でも今のうちに小さくても希望の光を見つけて、コロナが明けた頃に芽が出て来るくらいには育てておきたいなあ、って。それが何かって聞かれてもわからへん。でもそういうことにしとかないと何もできへんから」

応接にもコロナ感染症対策でアクリル板が設置 応接にもコロナ感染症対策でアクリル板が設置

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