1-3からの大逆転

5年ぶりの優勝に、思わず涙を見せた。 卓球の東京五輪日本女子代表、石川佳純(全農)が17日に行われた卓球の全日本選手権・決勝で伊藤美誠(スターツ)をゲームカウント4-3で破り、5度目の優勝を飾った。 1-3からの大逆転だった。昨年11月のワールドカップで銅メダルを獲得している伊藤との対戦は、序盤こそ台上から強打を打ち込んでくる相手のスピードに付いていけずに苦しんだ。しかし、中盤からラリーで粘りを見せると、力強く押し返すアグレッシブなプレーが目立つようになり、2ゲームを奪い返してゲームオールに持ち込んだ。 一方、流れを失った伊藤も食らいつく勝負強さを見せ、第7ゲームは石川が9-5とリードした場面から9オールの同点に。追い上げられた石川だったが「心臓が飛び出そうになったけど、もう仕方がない、美誠ちゃんも緊張していると思ったので、思い切った方が勝ちだと思った。心の勝負だと思って勇気を出してやろうと思った」と攻める姿勢を崩さず10点目を奪う。すると、最後は伊藤が待っているコースに強打を連続して打ち込み、11点目を奪って勝利。両手を挙げて、歓喜の涙を流した。