手にした美しく輝くシャーレ

ついに頂点に立った。110回の歴史を刻んだバドミントン全英オープンで、女子ダブルスの福島由紀/廣田彩花(アメリカンベイプ岐阜)が初優勝を飾った。 全英オープンは、BWF(国際バドミントン連盟)ワールドツアーのスーパー1000という年間3大会しかない格付けの高い大会。中でも歴史が古く、かつては事実上の世界一決定戦として行われていたため、最も権威がある。福島/廣田にとって、全英のようなビッグタイトルの獲得は悲願だった。 2度目のマッチポイント。福島が放ったスマッシュが相手のラケットを弾いて優勝が決まった瞬間、福島はその場にひざを付いて、叫びながらガッツポーズ。引き起こそうとした廣田は冷静に見えたが、2人はベンチにいた朴柱奉ヘッドコーチや、中島慶コーチの下へ走り出したところで「先に相手にあいさつをして来なさい」と促され、慌ててUターン。喜びと興奮に溢(あふ)れていた。廣田は「ずっと、大きい大会では2位が続いていたので、やっと超えられたなという思い」と美しく輝くシャーレを手に喜んだ。