東京オリンピック・パラリンピックについて1年程度延期、聖火リレー延期も発表されました。詳細な日程、選考基準などは公式情報が発表され次第更新します。

連載:アスリートに聞いた“オリパラ観戦力”の高め方

羽根田卓也に聞く“五輪観戦の着眼点”
「水を味方にする技術」こそカヌーの芸術

リオデジャネイロ五輪・銅メダリストの羽根田卓也がカヌー観戦のポイントを語る リオデジャネイロ五輪・銅メダリストの羽根田卓也がカヌー観戦のポイントを語る【写真:C-NAPS編集部】

 2016年リオデジャネイロ五輪のカヌー・スラローム男子カナディアンシングルで、銅メダルを獲得して世間にその名を知らしめた羽根田卓也(ミキハウス)。カヌー競技ではアジア人選手として史上初の五輪メダリストに輝いた彼の活躍により、レジャーやアクティビティーだけではない“競技カヌー”の存在を知った人も多いだろう。 「カヌーってアクティビティーな一面がある、本当に素晴らしいスポーツだと思います。レジャー的な要素を含めて、カヌーをやったことがないなんてもったいないと思いますよ」と笑顔で語る羽根田に、いよいよ来年迫った2020年東京五輪の実施競技であるカヌーを観戦するうえでの注目ポイントを聞いた。

カヌー観戦を楽しむうえで押さえておきたい基本ルール

 カヌー競技には、スプリントとスラロームの2種類があります。水の流れがないところで、複数の選手が「ヨーイドン」でまっすぐ漕いで順位を競うのがスプリント。これに対して僕がやっているスラロームは、1人ずつ激流の中で2本のポールで構成されるゲートを回転しながら通過してタイムを争う競技で、スキーのアルペンスラロームと似ています。この2つは同じカヌーというくくりですが、選手に求められるものはまったく異なります。  スラロームの特徴的なルールとしてぜひ覚えておきたいのは、コース上のゲートに触れてしまうとタイムが「2秒加算」されることです。ゲートに触れないようにギリギリを攻めて、いかにタイムを削っていくかがスラロームという競技の醍醐味。リスクを取れば取るほどタイムは削れますが、失敗すれば致命的なロスにつながります。選手は本当に“ミリ単位”でゲートを避けているので、その繊細さやスリリングさをぜひ楽しんで欲しいです。

ゲートをくぐりながらタイムを競うスラロームは“ミリ単位”の勝負 ゲートをくぐりながらタイムを競うスラロームは“ミリ単位”の勝負【写真提供:羽根田卓也】

 スラロームに求められるのは、激流の中でバランスを取りながら水の流れをいかに感じられるか、いかに水を自分の味方にできるかといった技術です。ゲートをくぐる際は水の流れに対して逆流して回っているように見えるかもしれませんが、あれは逆らっているのではなく、水の流れに乗って回転するイメージなんです。観戦するうえでそこは注目ポイントですね。水の流れに立ち向かったり、水と戦ったり、パワーを使って水を抑えこんだりといったダイナミックなイメージがあるかもしれませんが、実は正反対。「水の力とは絶対に戦っちゃいけない」というのが僕らの原則です。  選手は見た目以上に水の流れを本当に細やかに感じ取っていて、いかに感覚で水の流れを味方に付けてカヌーの推進力に変えられるかは、僕らにとっての“芸術”なんです。その上でカヌーを傾けたり、パドリングをしたりとバランスを取りながら、ゲートのギリギリをアプローチしていく戦いをしています。「水を味方にする繊細な感覚やセンスが必要な競技」というところに着目していただけると、非常にうれしいですし、カヌー観戦がもっと面白くなると思います。

関連リンク

競技紹介

${list[returnRandomCount].credit}

${list[returnRandomCount].eventName}

${returnCompetition(list[returnRandomCount].eventId)}

${list[returnRandomCount].text}

競技一覧

おすすめ情報